【this and that】SASSAFRAS のクラムディガースタイルでラフ&便利
今回紹介するのはSASAFRASの2/3丈のパンツです。このアイテムに関して、SASSAFRASのデザイナーに取材したところ、ビンテージのスポーツパンツであるニッカーズ(ニッカポッカ)にSASSAFRASの代表的ポケットであるFall Leafシリーズのポケットを配したパンツとのことでした。
この丈のパンツは、数年前にニッカーズとして穿いているひとが多かったものの、少し落ち着いてきたかなぁって(わたし的な)印象です。しかし、2023年のいま、海外からたくさんの観光客が東京に来ていましたが、この丈を穿いている方が、けっこう多いんです(もしかして、知らないのはわたしだけでしたか?)。
見たところ、この丈を穿いているのは欧米からの旅行者のようです。その足元はスニーカーだったり、ブーツだったり、上着はTシャツだったり、その上にシャツやブルゾンを羽織ってたり、とくに何かのジャンルという感じはありません。違和感がなく、馴染んでいるものだから気づかなかったのかと思います。これぞリアルカジュアルですね。自分が見えてる世界ってほんの一部なんだと実感します。
わたしは同型のショーツを穿いているのですが、何より気に入っているポイントはこのカモフラージュ柄です。わたしは体が大きいこともあって、強そうなイメージが出過ぎてしまうことから、いままでカモフラージュ柄を身につけることを避けてきました。そんなわたしが初めて手にして気に入って着てたのがウールリッチのウールシャツです。その柄がこのパンツに似たダックハンターカモフラージュです。その時のわたしの気分としては、戦争に使われていないカモフラージュのつもりで身につけていましたが、調べてみたら、このカモフラージュは戦闘用に超有能な柄だったらしいのです。
この40年代の米軍カモフラージュ柄は、第二次大戦中に敵だったドイツ軍のカモ柄に似ていたそうで、間違って味方を攻撃してしまうことから使用禁止となりました。その結果、余った生地はスポーツハンティング用に回されたと言われています。しかし、この柄はカモフラージュとしては、めちゃくちゃ有能だったと再評価されました。そのため、ベトナム戦争時にハンティング(鴨猟)用の服を取り寄せて実戦で使われたらしいです。
そんなカモ柄ですが、ササフラスで使用されたのは、その中でも非常に明るい色味です。これは、ベトナム戦争中にアジアの工場で作られたベオガムって呼ばれているカモフラージュ柄(生地)に似ていて、たぶん、この生地をベースにしているのじゃぁないかと思います。
わたしだったら40年代のフロッグスキンと呼ばれた柄にしたくなっちゃいますけどね(オリジナル感がありますからね・・・)、もしベオガムをベースにしていたら、それこそSASAFRASらしいです。実際のところは不明ですけど・・・
また、丈に関しても、裏の意味があるんじゃないかと思ってしまいます。でも、SASSAFRASというブランドの真の主役は、着る人にありますから、とくにその意味を知るのはヤボということでしょう。この「何かある感」を胸に、このボトムを着続けてもらいたいです。